プログラミングを学び始めると、何かしらの条件に基づいて処理を分岐させたり、繰り返したりする場面が多く出てきます。
これを「制御構文」と呼びます。
この記事ではJavaScriptの制御構文について詳しく解説し、初心者がつまずきやすいポイントをわかりやすく説明します。
制御構文を理解することで、より複雑で動的なプログラムを作成できるようになりますよ!
制御構文とは?
制御構文とはプログラムの実行の流れを制御するための構文です。
具体的には、「条件分岐」や「繰り返し」などが含まれます。
制御構文を使うことでコードに柔軟性を持たせ、様々なシナリオに対応した動作を実現できます。
補足: 制御構文を使うと、特定の条件が満たされた場合にだけコードを実行したり、同じ処理を何度も繰り返すことができます。
条件分岐
条件分岐は、指定した条件が真(true)か偽(false)かに応じて、実行するコードを選択するための構文です。
if文
最も基本的な条件分岐はif文です。
if文は条件が真である場合にのみ、特定のコードを実行します。
let weather = "晴れ";
if (weather === "晴れ") {
console.log("今日はピクニックに行きましょう!");
}
このコードでは、天気が”晴れ”である場合に、「今日はピクニックに行きましょう!」というメッセージが表示されます。
補足: === は、JavaScriptで「厳密な等価」を確認するための比較演算子です。
2つの値が型も値も同じ場合に真を返します。
原則は==ではなく===を使いましょう。
if…else文
if…else文を使うと、条件が偽である場合に実行するコードを指定することができます。
let weather = "雨";
if (weather === "晴れ") {
console.log("今日はピクニックに行きましょう!");
} else {
console.log("今日は家で映画を見ましょう。");
}
このコードでは、天気が”晴れ”でない場合、「今日は家で映画を見ましょう。」が表示されます。
else if文
複数の条件をチェックしたい場合には、else ifを使います。
let weather = "曇り";
if (weather === "晴れ") {
console.log("今日はピクニックに行きましょう!");
} else if (weather === "曇り") {
console.log("今日は図書館に行きましょう。");
} else {
console.log("今日は家で映画を見ましょう。");
}
ここでは天気が”晴れ”でも”曇り”でもない場合、「今日は家で映画を見ましょう。」が表示されます。
繰り返し処理
繰り返し処理は同じコードを何度も実行するための構文です。
これにより同じ処理を手動で繰り返し書く手間を省くことができます。
for文
for文は特定の条件が満たされるまで繰り返し処理を行うための構文です。
for (let i = 0; i < 5; i++) {
console.log(`このメッセージは${i + 1}回目の表示です。`);
}
このコードでは、iが0から4になるまで繰り返します。
つまり5回メッセージを表示します。
補足: for文では、初期化(let i = 0;)、条件(i < 5;)、更新(i++)の3つの部分が重要です。
while文
while文は指定した条件が真である場合に、記述された繰り返し処理を行います。
let count = 0;
while (count < 5) {
console.log(`カウント: ${count}`);
count++;
}
このコードではカウントが5未満の場合に、メッセージを表示し続けます。
do…while文
do…while文は条件をチェックする前に必ず一度は処理を実行します。
let count = 0;
do {
console.log(`カウント: ${count}`);
count++;
} while (count < 5);
このコードでもカウントが5未満の場合に、メッセージを表示し続けますが、whileの前にdoが記述してある通り、まず1回実行されます。
ネストされた制御構文
制御構文は別の制御構文の中に入れることができます。
これを「ネスト」(入れ子)と呼びます。
ネストされた制御構文を使うことで、より複雑な処理を行うことができます。
let weather = "晴れ";
let temperature = 30;
if (weather === "晴れ") {
if (temperature > 25) {
console.log("今日は海に行きましょう!");
} else {
console.log("今日は山にハイキングに行きましょう!");
}
} else {
console.log("今日は家で読書をしましょう。");
}
ここでは天気が”晴れ”で、かつ気温が25度以上である場合に、「今日は海に行きましょう!」が表示されます。
それ以外の場合には、山に行くか、家で読書するかのメッセージが表示されます。
補足: ネストされた制御構文を多用するとコードが複雑になりやすいので、できるだけシンプルに保つことが大切です。
ネストは深くても3段目までにしておきましょう。
読みづらいコードというのは、それだけで罪です。
まとめ
制御構文はプログラムの実行の流れを制御し、柔軟な処理を可能にします。
条件分岐や繰り返し処理を活用することで、より動的でインタラクティブなプログラムを作成できます。
この記事では基本的な制御構文とその使い方について説明しました。
次回はさらに進んだ制御構文や例外処理について学びましょう。
焦らず一歩ずつ進めば、必ず理解が深まります。